サイディングを言う前に、モルタル壁。
モルタルとはセメントと砂を混ぜたものを水で溶いたもので、外壁や下地などに使われるが、このモルタルの寿命は30年と言われている。
ただし、メンテナンスを怠ると当然、寿命は短くなるもので、仕上げ材の劣化やモルタルの中性化によってラスなどの金属部分が錆びモルタル表面が剥離したりする。
セメント自身がアルカリ性の為、酸性のものに触れると中性化されてしまい、アルカリ質で保護されている鉄の保護膜が失われてしまう事によって不具合が生じる事になる。
画像のものはモルタル下地に塗装で仕上げている感じである。
モルタル自身も熱によって収縮するものだが、塗膜の劣化でモルタルに直接影響を及ぼし、クラック(ひび割れ)が生じているものと思われる。
サイディングも窯業系サイディングと言われるセメント系のものはモルタルと性質は同じもの。
表面は製品的に塗装を施し保護し、切断面には施工の範囲でコーキングなどで保護を行う。
クラックや反り返りなど起こりにくくされているものの、メンテナンスを怠ると当然劣化の速度は早まる。
サイディングを施工するには木造の場合には透湿防水シートを張り付け、胴縁を回してサイディングを張り付けていくのでコーキング(シーリング材)の劣化からそうそう水が浸入する事はあまり考えられない。
基本的には。
しかし、サイディングとシートとの隙間には間違いなく水が浸入するので、放置する事がよろしくはない事には間違いない。
また、コーキングは切断面同士を固定する役割もあるので、サイディングを反り返りなどから防いでいる役割もある。
コーキングが割れていたり、画像のように剥がれてしまっている状態では早めに対応すべきだ。
まさかの透湿防水シートが機能していない事も考えると、外壁どころか内部までも劣化を促進してしまう事になりかねない。
そもそも、コーキング自体、3年から7年の寿命、環境によるけども、たいしたものではない。
そんなたいしたものではないものは、ちょくちょく確認して悪くなりそうなら都度対応しておくべきだろう。
サイディングの寿命は30年から40年と言われているが、ニチハによると
①窯業系サイディングの清掃など ●窯業系サイディングにほこりや土などの汚れが付いた場合には早めに清掃してください。 ●窯業系サイディングの清掃は、塗膜面に傷を付けないように、ホースまたは雑巾を使用して水洗いしてください。また凹部に溜まった汚れが落ちにくい場合は、やわらかいブラシ(やわらかめの歯ブラシ程度)を使用して水洗いしてください。高圧洗浄や、スチーム洗浄などは、塗膜に悪影響を及ぼすおそれがありますので避けてください。 ●手の届く高さで局所的な汚れ(特に鳥の糞やカビなど)がある場合は、壁面全体をあらかじめ水で濡らした後、中性洗剤を洗剤に記載の使用方法・注意に従い雑巾またはやわらかいブラシ(やわらかめの歯ブラシ程度)を使用し、よく泡立てた後ふき取ってください。ふき取り後、必ず雑巾またはホースなどでしっかりと水洗いしてください。 ●窯業系サイディングに藻やカビが見られたら、柔らかい布や柔らかいブラシ(やわらかめの歯ブラシ程度)で中性洗剤を用いて水洗いしてください。藻やカビを殺す薬剤を用いれば、繁殖を止めることはできます。しかし、色素のある藻の多くやカビの場合、死んでも跡が残ります。漂白作用のある薬剤を使えばカビ跡も残りにくいですが、窯業系サイディング自体を傷めてしまう危険性があるので注意が必要です。ご使用時は、塗膜・基材の劣化が進んでいる場合、塗膜・基材を傷めてしまうことがありますので、事前に目立たない箇所で試し洗いをし、問題ないことを確認した上で実施してください。また、外壁面や、土台水切などの金属部材に薬剤が残留すると、変色やサビの原因になります。洗浄後はしっかりと全体を水で洗い流してください。薬剤は、周辺の植物(植木や芝など)を枯れさせたり、手荒れなどの原因にもなります。薬剤による清掃につきましては、お施主様ご自身の責任にて実施してください。また、再塗装によるメンテナンスをされる場合は、専門業者様とご相談されることをお勧めします。 ●外壁面にホースなどで散水する際は、必ず上から下に向けて散水してください。下から上に向けて強い圧力で散水すると接合部目地などから漏水する恐れがありますので避けてください。 ●土台部、下屋根部などで窯業系サイディングが積雪によりおおわれる部分や、入隅部などで雪の吹きだまりができる部分は、積雪をこまめに除去してください。 ②後工事の注意点 ●看板、エアコンなどを後から取り付ける場合は、窯業系サイディングに直接固定することは避けて、必ず適切な補強をした下地に固定してください。 ●既存の建物に増改築などによって新築の建物が接続する場合には、建物の挙動の違いによってひび割れなどの問題を起こすおそれがありますので、接合部分では必ずエキスパンションジョイントなどを設けて縁を切って施工してください。
なんていう説明がされている。
これらを守る事で、きっと寿命は伸ばせるかな、と思う。