先日、お客様から訪問販売で30年保つ塗料があると勧められたとの事です。
結果論ですが、塗装後、そのまま放置した上で30年保つ塗料はありません。
塗料のベースになる材料は、基本的にアクリル・ウレタン・シリコンなどの樹脂で、樹脂はそもそも紫外線に弱いものです。
仮に紫外線に対して対候性のある材料を混ぜたとしても、空気中には様々な物質が飛び交っているので、それらのすべてに抗う事は難しいですね。
粉噴き減少を抑えるものや、雨水を流しやすい洗浄性の高いものは存在します。
アイカのジョリパッドも40~50年はもつと言われてますが、定期的にしっかりメンテナンスする事が前提です。
メンテナンスの度に足場をかけて・・・など、費用は当然かかってきます。
〇〇年もちます!だけを鵜呑みにして、その〇〇年はメンテナンス不要でもつ!と勘違いしちゃうんじゃないですかね。
いずれにしても、塗装は美観を保つものと考えるべきで、外壁資材のつなぎ目などから雨水が侵入し、外壁の劣化を早めます。
例えば春には黄砂が飛んできますが、言い方おかしいですが、飛び立つ時は黄土色らしいです。
日本に到着する時には、いろいろ付着し黒ずんでいる事もあります。
アレルギーなど、人にも影響を及ぼしますので、化学物質が付着しているとすると、外壁にも影響がありますよね。
酸性雨の原因は、工場などだけが原因ではなく、火山活動などの自然現象に起因するものもあります。
紫外線だけが塗装を劣化させる事ではありませんので、ある程度の劣化は最低限洗浄などの対応で、汚れたままにしない事が、長持ちさせる事に繋がります。
最近の塗装関連のセールストークも、ちょっと怖いですね。
新築後10年経過でも放置しちゃダメとか、雨漏れ腐食の事故画像を出すのはちょっといけないかなあと。
そもそも、最近の木造だとサイディング仕上げが主流ですよね。
塗装、関係ねぇし。
でもって、塗装は塗膜を付けるだけなので、雨漏れ防止には適しませんよね。
天井に漏水箇所がある場合、瓦葺だと、まず瓦や板金。陸屋根だと笠木。
壁面に漏水箇所がある場合、サッシ周りのシール。
結論的には、塗装は外観の美観を保てます。が、定期メンテナンスは絶対必要です。
とはいえ、塗膜というのは塗り重ね続けると分厚くなるだけなので、限度はありますよね。
100年住宅とか言いますけど、10年ごとに上塗りし続けるとどうなるんでしょ。